今年没後150年を迎えるイタリアの作曲家ロッシーニのピアノ曲集です。ロッシーニといえば、オペラのイメージが強いですが、そのオペラの作曲を最後の作品「ウィリアム・テル」でやめる(まだ37歳の頃(!!)」と、その後は声楽曲やピアノ曲などの、しかも小品だけを作曲していきます。 それらの作品は「老いのいたずら(あやまち)」と名付けられ、この曲集は第4巻にあたります。タイトルは風変わりですが、内容はまともで、演奏会や試験で取り上げてもおかしくない、しっかりしたピアノ作品です。
最大の特徴は全8曲のうち変奏曲が3曲あることで、特にオードブルの2、4曲目がオススメです。この2曲は一般的な変奏曲とは少し異なり、主題(前半A、後半B)の後半Bだけが変奏されていくのです。(前半Aも曲が進むにつれ、少し変わりますが…)、他にレスピーギがオーケストラ用に編曲した抒情的なデザートの2曲目、楽しいオペラアリアをピアノソロにしたようなデザートの3曲目(実際に歌詞(?)が書き込まれています)。オペラ序曲のように次から次へ色々なメロディが現れるオードブルの1曲目もオススメです。 残念ながら楽譜もCDも国内版盤が出てませんが、(CDはNAXOSからリリースされています)、今年メモリアルイヤーなので、是非聴いてほしい作品です。
詳細はこちら>>